コスメディ製薬の「空間マイクロニードル開発」が市村清新技術財団「第116回新技術開発助成」に採択されました。

ワクチンなどの高含量薬物投与に応用する、医療機器マイクロニードルの設計・開発に助成

2026年2月13日(金)第116回 新技術開発助成金贈呈式にて(左:コスメディ製薬株式会社 研究開発センター長・開発部 部長 山田 幸男 右:公益財団法人市村清新技術財団 代表理事・会長 中村 高氏)

コスメディ製薬株式会社は、医療機器「空間マイクロニードル」の設計・開発について、公益財団法人市村清新技術財団(設立者:市村 清 、総裁:彬子女王殿下、代表理事・会長:中村 高)が設ける「第116回(令和7年度第2次)新技術開発助成」に応募、助成採択されましたのでお知らせします。

2026年2月13日(金)には市村清新技術財団(東京都大田区)にて贈呈式が開催され、当社を含む11社の技術開発に助成金の贈呈が行われました。コスメディ製薬はこの度の助成で「空間マイクロニードル」の実用化を加速。マイクロニードル医療機器によるワクチン大規模接種の実現などの社会課題解決に向け、研究開発に全力を尽くします。

助成採択された技術

先端部空間を有するマイクロニードル投薬機器の開発

【助成採択技術情報】
第116回新技術開発「先端部空間を有するマイクロニードル投薬機器の開発」(公益財団法人 市村清新技術財団 Webサイト)

この技術開発では、3mg以上の薬物を投与できる新規マイクロニードル投薬機器の開発をめざします。具体的には、直径0.6mmのステージ上に針長の異なる超微細なマイクロニードルをピラミッド状に配置することで、空間を設けたマイクロデバイス(空間マイクロニードル)を開発。その空間に高容量の薬液を搭載します。
また、空間マイクロニードルを安定して弱い衝撃力で皮膚に穿刺できる、独自発想のアプリケータも同時に開発します。

「空間マイクロニードル」は、生体安全性が確保されている生分解性ポリマーを用い、量産可能な成形法を検討。また、高含量薬物を搭載するために最適なニードルの配置、空間中の薬物が投与時迅速にニードルから脱離し、皮膚中に移行するよう、ニードルの材質および表面処理についても検討します。

「空間マイクロニードル」試作品と注射針の比較

開発背景

高含量薬物の皮内投与を可能とするマイクロニードルデバイスで、ワクチン効果を向上

「皮内投与」は薬物送達法の有力な手段として注目されていますが、注射での皮内投与は皮膚の薄い真皮層に極めて浅く刺入する必要があるため、医療従事者の高い技術を要するという課題があります。
一方、マイクロニードルは皮内投与可能な「注射に代わる新規投薬デバイス」として検討されていますが、これまではワクチンなどミリグラムオーダー以上の高含量薬物を投与することはできませんでした。

皮内には免疫細胞が多く存在していることから、筋肉注射や皮下注射で行われているワクチン投与を「皮内投与」とすることで、高い効果が期待できるというメリットがあります。

当社は「空間マイクロニードル」の開発により、高含量薬物の皮内投与を可能とする、低侵襲なマイクロニードル医療機器の社会実装をめざします。

皮内投与のイメージ(マイクロニードル、注射器)

社会課題の解決

自己投与や非医療従事者によるパンデミック時大規模ワクチン接種の実現

「空間マイクロニードル」は注射に置き換わる新しい投薬機器として、これまで不可能であった高含量ワクチンや蛋白薬を先端空間に搭載することが可能となります。特に皮内に投与ができるので、ワクチンにおいては注射より高い免疫効果が期待でき、実用化されれば、パンデミック発生時に自己投与や非医療従事者による大規模接種が実現できます。また肥満症、糖尿病治療などのための薬剤の自己投与も可能となり、波及効果が期待できます。

注射より低侵襲、出血しない、医療従事者が不在でも自己投薬が可能な「空間マイクロニードル」は、遠隔診療、訪問診療などにおける医療課題を解決。大きな利便性を有する新しい医療機器となります。

市村清新技術財団と「新技術開発助成」について

市村清新技術財団は、リコー三愛グループ創始者である市村清氏の提唱により1968(昭和43)年に設立。科学技術の研究開発に対する助成、すぐれた科学技術の顕彰および国際交流の促進、科学技術に関する創造性の育成、植物の生育に関わる研究に対する助成などによって科学技術の振興をはかることにより、我が国の経済社会の発展と国民生活の向上に寄与するために活動しています。

同財団の新技術開発助成は「独創的な新技術の実用化」をねらいとしており、基本的技術の確認が終了し、実用化を目的にした開発試作が対象。昭和43年の当財団設立以来原則として年2回の助成が行われ、第1回から第116回までで、総件数909件、総助成額は81億7,193万円になります。※1

公益財団法人 市村清新技術財団 Webサイト

※1 公益財団法人市村清新技術財団Webサイトより

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