「人の第一印象は顔が7割」と言われています。それがすべてでは無いにしても、ニキビ跡や毛穴の開きなど肌の凸凹は目立ちますし、とても気になるものです。
肌の凸凹は、ホームケアだけではなかなか改善しにくく「専門家に頼りたい!」という方もいらっしゃるのではないでしょうか?
美容クリニックで受けられるニキビ跡や毛穴の治療の中に「ピーリング」や「レーザー」と並んで「ダーマペン」という言葉を目にします。
ピーリングやレーザー治療は想像ができるけど、「ダーマペンってなに?」と思う方もいらっしゃるでしょう。
そこで、ダーマペンについて種類や効果、デメリット・リスクやセルフでも施術ができるのかをご紹介します。
よく耳にする「ダーマペン」とは何か?ペン型の細かい針状の治療器具です
有名人が施術後の顔をネットにアップして人気になったり、なにかと耳にすることがある「ダーマペン」ってなんでしょうか?
ダーマペンはオーストラリアにあるダーマワールド社が販売している商品名ですが、治療方法の名称としても広く浸透しています。
「スキンニードリング」という肌に極細な針を刺してその刺激で肌の自然治癒能力を活性化し、肌のお悩みを改善させていくことを目的にした治療方法の一つです。
スキンニードリング治療が提唱された時には、「ダーマローラー」という一輪車のような形状に針を付けた機器を使っていましたが、穴の大きさや深さが均一にならないなどの弱点がありました。
このダーマローラーを全く新しい形で施術を可能にしたのが、ダーマペンです。
ダーマペンの4つの特徴! 簡単で正確な施術が可能
スキンニードリング治療を革新的にしたダーマペンの特徴4つを見てみましょう。
- 電動針を使用している
- 1つのデバイスで悩みに合わせて針の長さを変えられる
- 吸引しながら穿刺ができる
- 針はカートリッジタイプで単回使用
電動のデバイスにつけられた直径0.2㎜の微細な針が、1回に千数百回の速さで振動して皮膚表面に均等に刺すことができるようになっています。
針の長さは0.2mm〜3.0mmの間で調節が可能になっており、ダーマローラーのように針の長さによって機器を変える必要がなくなりました。
吸引することで、肌の凹凸がある部分にも肌表面へ押し付けることなく、針を刺すことが可能になっています
針はカートリッジ式で毎回交換するため、針を刺す回数が増えると針先が曲がったり、汚れが付着したままになる可能性がなくなりました。
このようにダーマペンは従来のスキンニードリング治療で使っていた機器よりも、簡単に正確に肌表面へ針を刺すことができる特徴を持っています。
ダーマペンでの治療はどんなもの?肌表面に穴をあけ美容成分を浸透
ダーマペンの治療ってどのようなものなのでしょうか?
施術の流れと、針を刺した後のお肌はどのようになっているのか解説します。
ダーマペンの施術の流れ
- 医師による診療・カウンセリング・施術の説明
- 施術のステップ
カウンセリングを受けた後に、医師から今の肌の状態や施術可能か、施術の流れと時間、施術後の肌の状態について相談し説明を受けます。
主な施術部位は全顔、首、目元などなので、どの部位を希望するかも伝えます。
ステップ1 麻酔をする
麻酔ジェルや麻酔クリームを使用し、麻酔が浸透するのを待ちます。
ステップ2 ダーマペンの針で肌表面に穴をあける
肌のお悩みに合わせて針の長さを0.5~3.0㎜の間で設定し、肌の上にあて皮膚に刺していきます。
ステップ3 お悩みに合わせた美容成分や薬剤を肌に塗布して浸透させる
医院やクリニックによってはオプションメニューになっていますが、ピーリングやコラーゲン・エラスチンを増やす美容成分を塗布し浸透させます。
ダーマペンを受ける流れはこのようになっており、施術時間は麻酔時間を含めて1時間程度のようです。
また、ダーマペンを導入しているクリニックや医院では、予約が必要な場合がほとんどです。
しかし、極細の針が刺さるだけなのに、顔のたるみ・シミ・くすみ・毛穴・ニキビ跡に改善効果が期待できるってどういうことでしょうか?
ダーマペンを受けた後のお肌の変化
- 施術後のお顔の見た目はこのように変化
- 施術後の肌の中で起こっている皮膚再生の仕組み
ダーマペンを受けた直後のお肌は赤み・腫れなどが見られ、施術後当日のメイクはできません。
この赤み・腫れは4日程度続き、その後は肌がカサカサした状態が10日程度あり、その間にかさぶたになった部位が剥がれ新しく再生した肌が現れていきます。
極細の針が角質層にまで刺さることによって、真皮層にある毛細血管を傷つけ出血させることで、血液中にある血小板から成長因子(せいちょういんし)が分泌されます。
この成長因子が真皮層の中にある繊維芽細胞(せんいがさいぼう)の働きを活性化させ、傷を修復させるために傷ついた部分にコラーゲンやエラスチンを合成し、傷を治して肌を修復・再生していきます。
この皮膚再生の仕組みを利用したダーマペンは、どんなお悩みに効果が期待できるのでしょうか?
ダーマペンは「ニキビ跡」や「毛穴の悩み」に特に効果が
ダーマペンは肌の自然治癒能力を高めるのはご理解いただけたと思いますが、ニキビ跡や毛穴の開きはそう簡単には改善しないのに、針を刺して効果が出るのはなぜでしょうか?
ダーマペンはコラーゲンの生成・再生を促す
ダーマペンによるスキンニードリング治療は「コラーゲン誘導療法」とも呼ばれ、コラーゲンの生成・再生に特化している治療です。
コラーゲンは肌のハリや弾力に関係し、特にニキビ跡や毛穴の開きといった肌の断面が凸凹になっている状態や、それ以外の妊娠線・二の腕のブツブツにも改善効果が期待できます。
ダーマペンは針の長さが調節でき、皮膚の凸凹以外の肌のお悩みにも対応可能になっています。
針の長さ別による対応できる肌のお悩み
針の長さに対応したお悩みはこのようになっています。
- 0.25mm 表皮(育毛・ニキビなど)
- 0.5〜1.0mm 表皮~基底層(くすみ・表皮のたるみ・シミ・シワ・毛穴・ニキビ・ニキビ跡)
- 1.5〜2.0㎜ 基底層~真皮層(色素沈着・肝斑・ニキビ跡・妊娠線・傷跡)
- 2.0㎜~ 真皮層(毛穴の開き・たるみ・深いシワ)
毛根や毛包(もうほう)を活性化させたり、頭皮への刺激で血流が改善し育毛への効果や、皮脂の過剰分泌やターンオーバー(細胞の生まれ変わり)の鈍化など角質層が原因になっているニキビに効果的です。
ターンオーバーの鈍化が主な原因になっている初期の老化症状などに効果的です。
メラニンを生成する基底層を刺激することでメラニンの排出を促し、シミなどの色素沈着に改善効果が期待できます。
真皮層にあるコラーゲンの質や減少が原因で起こるお悩みに対して、コラーゲンの生成・再生を促す繊維芽細胞(せんいがさいぼう)を刺激し改善効果が期待できます。
このように血流やコラーゲンの質や量を増やす事で改善するお悩みに対応しています。
針の長さは各サイズありますが、ダーマペンに種類はあるのでしょうか?
ダーマペンの種類はどれくらいあるの?現在は2種類で類似商品も
ダーマペンを検索すると「ダーマペン4」と出てくることが多く「ダーマペン1~3もあるの?」と思ってしまいますが、実際にダーマペンは何種類あるのでしょうか?
ダーマペンは2種類
ダーマペンは現在、「ダーマペン3」「ダーマペン4」があります。
- ダーマペン3
針の本数は12本で皮膚に1秒間で最大1290個の穴を作ることができ、針の長さ調節は2.5㎜まで可能になっています。 - ダーマペン4
ダーマペン3の後継種で針の本数は16本に増え、1秒間で最大1920個の穴を作ることが可能になりました。
また、針の長さも3.0㎜まで刺すことができ、専用の瘢痕(はんこん)治療設定が可能になっています。
医院やクリニックでは、ダーマペン4が多く使用されるようになってきています。
通販で販売されている商品は別物
通販でもスキンニードリング治療が可能な電動デバイスが発売され、針の数が36本というものもありますが、ダーマペンとは全く違う商品です。
ダーマペンは痛い?副作用やデメリット
肌に針を刺す治療方法ですから、マイクロニードルを使用していても痛みは出る可能性はありますし、治療には副作用やデメリットもあります。
ダーマペンのデメリット
- 針を刺す部位の面積が増えれば、痛みも増える
- ダーマペンにはダウンタイムがある
- 通院回数は1回だけで終わらないことが多い
表皮の表面には「痛点(つうてん)」と言われる痛みを感じるポイントがあり、1cm2に130個程度あると言われています。
ニキビ・ニキビ跡のように顔全体にダーマペンを刺す場合は、この痛点に接してしまう可能性が増えるため痛みを強く感じやすくなります。
ダーマペンにはダウンタイムがあり、施術直後から赤み・腫れが出現し、新しい肌が再生されるまで10日ほどかかると言われています。
くすみなど肌のトーンを明るくするようなお悩みなら1回の施術でも改善効果が期待できますが、深いシワやニキビ跡などのお悩みは数回の施術をおすすめしている医院やクリニックが多くなっています。
ダーマペンの副作用
- 炎症後の色素沈着の悪化
- ニキビの悪化
- シミの悪化
肝斑(かんぱん)などの炎症後の色素沈着は、針を刺した刺激によって逆に濃くなってしまうことがあります。
針を刺した刺激によって毛穴が詰まりやすくなり、ニキビが悪化してしまう可能性があります。
施術を受けた肌は敏感で紫外線の刺激に反応しやすくなっており、紫外線対策を怠るとシミが悪化してしまうことがあります。
関連記事:肌荒れやアレルギーの原因は紫外線?紫外線が肌に与える影響とは?
ダーマペンの施術を受ける場合には、デメリットの症状やダウンタイムを把握して無理のないスケジュールを立てた方がいいでしょうし、治療なのでリスクはゼロではないことも頭に入れておきましょう。
セルフで行なうダーマペンにはどんなリスクが?正確な施術は難しい!
スキンニードリングの機器は通販などでも購入できるため、自宅で施術された様子や体験談をネットで見かけたことはありませんか?
そんな情報を目にすると「自分も自宅でできるのでは?」と考える方もいらっしゃるかもしれませんね。
ですが、医療の分野ですので、セルフの施術では医院やクリニックで受けるよりもリスクが高くなる恐れがあります。
2度打ちのリスク
医院やクリニックでは、施術時に肌への針の2度打ちを予防するために専用のペンなどでマーキングを行いますが、セルフで行う場合にはこの専用のペンを手に入れて施術する方は少ないのではないでしょうか?
マーキングしないと目視で針を刺した場所を確認することになりますが、この時に微妙にずれ同じ部位や刺した穴に近い部位にもう一度刺してしまうことを「2度打ち」といい、皮膚へのダメージが強く肌の再生が遅くなったり、症状を悪化させる可能性があります。
改善効果を感じるための針選びは難しい
皮膚の厚さは顔の部位によっても違い、ニキビ跡の部分など瘢痕(はんこん)や凸凹した部位は真皮層が厚くなっている傾向があります。
ダーマペンは真皮層にある繊維芽細胞(せんいがさいぼう)の働きを活性化させてコラーゲンを生成していく治療方法ですから、自己判断で針の長さを調整すると真皮層に届かなかったり、逆に深く刺し過ぎて悪化させてしまう恐れがあります。
使用後に使用する美容商品にも注意!
スキンニードリングは針で刺すだけではなく、穿刺後に肌の悩みに訴求した美容成分を浸すことで、より効果を感じられるようになっています。
セルフでスキンニードリングをされる方のほとんどが、その後に美容成分の入ったスキンケア用品を浸透さるようですが、ご自宅で管理されているスキンケア用品は湿度や温度が高いと品質が劣化してしまいますし、防腐剤やアルコールが添付されたものは肌への刺激も強くなります。
また、医院やクリニックで使用するさまざまな美容成分は薬効が保証されているものですが、市販で手に入るものは医薬部外品まであり、美肌を目指して施術してもその効果に違いが出てくる可能性があります。
セルフで行うのは手軽で簡単に思えますが、改善効果が見られずに状態が悪化したり、予想外の悩みを抱えてしまうこともあります。
スキンニードリングによる治療でニキビ跡などを改善したいのなら、セルフで行うのは避けた方が賢明でしょう。
ダーマペン治療は難易度が高い!専門医でも研修が必要
器械で設定した長さの針を電動で当てるだけなのに、難易度が高いってどういうことでしょうか?
実は簡単なようで施術が難しいと言われているのが、ダーマペンです。
ダーマペンが広がりを見せるとともに十分な技術を持たずに施術する人が増えてきたことで、症状の悪化やトラブルを抱える症例が増えていると言われています。
ダーマペン販売元のダーマワールド社では、医師を対象にした施術についての研修プログラムを組んでいる程なので、その技術の難しさがうかがえます。
施術を考えている方は、症例実績数や研修へ参加済みといった情報があるかなど、医院やクリニックを選ぶ時の判断材料の1つにしてはいかがでしょうか?。
ダーマペンのリスク!感染症やアレルギーは担当医次第?
難易度が高いと言われるダーマペンですから、リスクはゼロではありません。
医師の腕による部分が大きい
施術の腕というよりも、診療時の肌の状態を見極める目といった方がいいでしょう。
お肌にさまざまな症状を抱えた皮膚の断面は、通常の状態と違っていることも珍しくありませんから、施術時の針の長さや吸引圧などの設定は医師の経験や判断にゆだねられます。
経験や実績が少ない医師の場合は、この判断を誤って症状が改善しないことや悪化させる可能性もあります。
感染のリスク
肌の表面から深い部位に針を刺す治療ですから、穴が開いた部位の感染のリスクは高まりますし、活動性のニキビがある方は、アクネ菌やブドウ球菌(ぶどうきゅうきん)を広げてしまうことにより症状を悪化させる可能性があります。
アレルギーのリスク
ダーマペンはチタン製の極細の針ですから、金属アレルギーを持っている方は禁忌になっていますし、アレルギーを持っていることを知らずに施術を受け、赤みや腫れが予想以上に出てしまう可能性もあります。
ダーマペンの施術を考えられている方は、リスクを伴う可能性がある治療方法であるということを知っておきましょう。
針を使った施術は良さそうだけど、リスクは怖い…。そう思う方もいらっしゃると思います。
ご自宅にいながら、もっと安全で簡単なマイクロニードルを使ったケア方法もあります!
ダーマペンより安心安全な富士山ニードル
針で皮膚に穴を開ける施術で効果があることは理解できても、通院の手間や施術料金も気になるし、リスクは取りたくないと思ってしまいますよね?
コスメディ製薬が独自に開発した「富士山ニードル」なら安心安全にお悩みを改善するお手伝いができます。
安全なマイクロニードルで刺さりすぎないケアができる
ダーマペンは針の長さをお悩み別に設定し刺しますが、富士山ニードルは長さを200マイクロメートルに設計しているので長さを考えることなく刺さり過ぎずにケアできます!
太さ10㎛(マイクロメートル)で、スキンニードルに使用される針よりも細いから痛みを感じてもチクチクする程度。
針そのものが角質層に溶け込むヒアルロン酸で作られていて、防腐剤などの添加物を使用していないからアレルギーについても心配がほとんどなくなります。
針が刺さりながら持続的に美容成分をお肌に届ける
ダーマペンは施術後にお悩みに合わせた美容成分を塗って浸透させますが、施術時の1回だけになります。
富士山ニードルなら針の内部に美容成分を内包しているので、パッチタイプの針で長時間に渡って持続的に美容成分をお肌に与え続けることができ、さらに乾燥も防ぎます。
ダーマペンの治療方法やデメリット・リスク、種類やセルフでもできるのか?などについて解説してきました。
ダーマペンは効果的ではありますが、悩みが深刻になる前にしっかりメンテナンスして防いでいくことも大切です。
お肌の状態を一気に解決したいという気持ちはわかりますが、安全に長く続けるメンテナンス習慣をおすすめします。
ぜひ、富士山ニードルを使った持続的な集中ケアで、健やかで美しい肌になる願いを叶えてみて下さい。